ペットは言葉が話せないので普段から飼い主さんが観察してあげて、ちょっとした体調の変化にも気付いてあげる事が大切です。 当院では、病気の早期発見のために健康診断をお勧めしています。 各種検査をご用意していますが、それぞれの検査を組み合わせて受けていただくことで、全身の状態の把握がより正確にできます。 検査内容は、身体検査、血液検査、エコー検査、X線検査、尿・糞便検査等があり、動物の年齢や状態によって必要な検査をご提案いたします。 |
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心臓には、体にスムーズに血液を送るために逆流を防ぐ弁が4つあります。そのうち左心房と左心室の間にある僧帽弁が加齢に伴って粘液腫様に変性し、きちんと閉じなくなる病気です。高齢の小型犬に多く発生し、犬の心疾患の約75%を占めます。血液の一部が逆流するため、心臓から送り出される血液量が減少するとともに、心臓や肺で血液の流れがとどこおります。 ◎症状 症状の多くは、咳の増加です。とくに、夜間や興奮・飲水時に出やすく、むせるまたは吐くような咳をします。これは心臓が拡大して、気管・気管支を圧迫するからです。進行すると、咳の回数が増えたり、長い咳をしたりするようになります。さらに重症になると肺に水がたまり、呼吸がうまくできず生命の危険にさらされます。 ◎診断 聴診で心雑音を確認し、超音波検査で診断します。必要に応じて胸部X線検査、心電図検査、血液検査を行います。当院では、超音波検査を活用して僧帽弁閉鎖不全症の正確な診断と重症度に合わせた適切な治療に力を入れています。 |
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主に猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルスを原因とする上部気道感染症のことです。いずれのウイルスも容易に他の猫に感染し、かつ一度感染した猫は症状が消えてもウイルスを保有し、ウイルスを排出し続けます。猫の健康管理において、非常に重要な病原体です。 ◎症状 一般に鼻汁やくしゃみといった風邪のような症状が認められます。重篤な場合には肺炎になることもあるので注意が必要です。 猫ヘルペスウイルスの感染では、くしゃみ、食欲不振、発熱、鼻汁、よだれが認められ、流涙と充血・浮腫を伴う結膜炎を併発します。膿のような鼻汁や眼脂が鼻腔や眼瞼をふさいでしまうこともあります。 猫カリシウイルスも鼻汁や流涙を起こしますが、主症状はよだれを伴う口腔内、舌の炎症や潰瘍が特徴的です。 ◎治療 多くの場合細菌の二次感染により症状が悪化しているため、抗菌薬の投与を行います。ウイルスに対してはインターフェロンの注射や点鼻薬を用います。何よりも予防が一番です。 |
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